英語の ed・s の発音ルール3つ|過去形・複数形を短い英文で聞き取る練習
※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています
はじめに:worked の ed が聞き取れない理由
英語を聞いていて、こんな経験はありませんか。
- 字幕には
workedとあるのに、耳ではworkまでしか拾えていなかった - 1泊なのか数泊なのか、話が進んでから気づく —
nightとnightsの差を落としている playedとneeded、同じ ed なのに長さが違う気がする
学校では「ed の発音は3種類」と習いましたよね。テストのために覚えて、そこで終わった人も多いはずです。
でもこのルール、本当の使いどころはリスニングなんです。「ド」や「ズ」を待ち構えていると、「ト」「ス」「ツ」で来た語尾を素通りしてしまいます。
この記事でわかるのは、語尾の s・ed が3通りのどれで来るかを見分けるルールです。さらに、それを聞き取りの手がかりに変える方法まで扱います。
覚えることは多くありません。見るのは「語尾を付ける前の、最後の音」だけ。3通りを自分で完璧に言い分ける必要もないんですよね。
先に結論を出しておきます。
語尾の音は、直前の音で決まります。①s の仲間と t・d の後は「イズ」「イド」。②それ以外で無声なら「ス」「ト」。③有声なら「ズ」「ド」。候補を知って待ち構え、文全体で確かめる。これが本記事の型です。
この記事を読むとわかること
- 3ルールの早見表——語尾を付ける前の最後の音から、-s と -ed の読みを当てる
- 「ed を発音していない」と感じる正体——予想する音とのずれと、語末の弱まり
- 短い英文での聴き比べ——
She works here.とShe worked here.を語尾だけで聞き分ける
この記事は、語尾を聞き取るためのリスニング Tips です。3通りを自分で正確に出せるようになる必要はありません。
ed・s の発音ルール3つ|ed・s を付ける前の「最後の音」で決まる

結論から出します。複数形・三単現の -s も、規則動詞の過去形・過去分詞の -ed も同じです。読み方を決めているのは綴りではなく、ed・s を付ける前の、その語の最後の音。候補は3通りだけです。
そのうえで、候補を知って待ち構え、文全体で確かめる。これが聞き取りの型です。
理由は単純で、どちらもあとから付け足す語尾だからです。付け足す先の音に合わせた形に落ち着きます(仕組みは次の章で)。
早見表は3つに分けました。まず①に当てはまるかを見て、当てはまらなければ喉の震えで②か③に分けます。
表のカッコ内は、その音になりやすい綴りの例です。すべてを網羅したものではありません。
表①:母音を伴う「イズ」「イド」になる音
| 最後の音 (語尾の前) | 付ける語尾 | 例 |
|---|---|---|
| /s/(s・ss・ce) | -s → イズ /ɪz/ | bus → buses(バスィズ)/ˈbʌsɪz/ |
| /z/(z・zz) | -s → イズ | quiz → quizzes /ˈkwɪzɪz/ |
| /ʃ/(sh) | -s → イズ | wish → wishes /ˈwɪʃɪz/ |
| /ʒ/(ge) | -s → イズ | garage → garages /ɡəˈrɑːʒɪz/ |
| /tʃ/(ch) | -s → イズ | watch → watches(ウォッチズ)/ˈwɑːtʃɪz/ |
| /dʒ/(j・ge・dge) | -s → イズ | judge → judges /ˈdʒʌdʒɪz/ |
| /t/(t) | -ed → イド /ɪd/ | want → wanted /ˈwɑːntɪd/ |
| /d/(d) | -ed → イド | need → needed(ニーディド)/ˈniːdɪd/ |
-s は上の6音(s の仲間)の後、-ed は t・d の後で母音を伴います。
表②:声帯が震えない音(無声音)の後は「ス」「ト」

| 最後の音 (語尾の前) | -s を付ける | -ed を付ける |
|---|---|---|
| /p/(p) | cups /kʌps/ | stopped /stɑːpt/ |
| /k/(k・ck) | books /bʊks/ | worked(ワークト)/wɜːrkt/ |
| /f/(f・gh) | laughs /læfs/ | laughed /læft/ |
| /θ/(th) | months /mʌnθs/ | —(例がまれ) |
| /t/(t) | cats(キャッツ)/kæts/ | →①(wanted) |
| /s/(s・ss・ce) | →①(buses) | missed /mɪst/ |
| /ʃ/(sh) | →①(wishes) | washed /wɑːʃt/ |
| /tʃ/(ch) | →①(watches) | watched /wɑːtʃt/ |
-s の読みはス /s/、-ed の読みはト /t/。s の仲間は -s では①に行きますが、-ed では②です。 months は会話では、/mʌns/ や /mʌnts/ に近く聞こえることもあります。
表③:声帯が震える音(有声音。母音を含む)の後は「ズ」「ド」

| 最後の音 (語尾の前) | -s を付ける | -ed を付ける |
|---|---|---|
| 母音(a・e・i・o・u・y など) | days /deɪz/ | played(プレイド)/pleɪd/ |
| /b/(b) | jobs /dʒɑːbz/ | robbed /rɑːbd/ |
| /g/(g) | dogs(ドッグズ)/dɑːɡz/ | hugged /hʌɡd/ |
| /v/(v) | gloves /ɡlʌvz/ | loved /lʌvd/ |
| /ð/(th) | breathes /briːðz/ | breathed /briːðd/ |
| /m/(m) | rooms /ruːmz/ | seemed /siːmd/ |
| /n/(n) | pens /penz/ | rained /reɪnd/ |
| /ŋ/(ng) | songs /sɑːŋz/ | banged /bæŋd/ |
| /l/(l) | girls /ɡɜːrlz/ | called /kɔːld/ |
| /r/(r) | cars /kɑːrz/ | cared /kerd/ |
| /d/(d) | beds /bedz/ | →①(needed) |
| /z/(z・se) | →①(quizzes) | amazed /əˈmeɪzd/ |
| /dʒ/(j・ge・dge) | →①(judges) | judged /dʒʌdʒd/ |
-s の読みはズ /z/、-ed の読みはド /d/。ここでも /d/ と /z/ /dʒ/ は、片方の語尾だけ①に行きます。
発音記号はアメリカ英語が基準です。カタカナは目安で、その文字数は英語の音節数と一致しません。ス・ト・ズ・ドの後ろに、日本語のような母音は足しません。
-s と -ed は別々に判定します。 ①に入る音が違うためで、表の「→①」がその印です。
いいえ、その必要はありません。しっかり覚えるのは①の「s の仲間」と「t・d」だけ。残りは喉の震えが手がかりになります(やり方は次の章で)。
喉の震えは、有声音と無声音の違いを体感する手がかりです。単語の最後では震えが弱いこともあるので、迷ったら辞書の発音記号も確認しましょう。
見ているのは最後の文字ではなく、最後の音。3つのルールは、この1つの原則から出てくるだけなんですよね。
ed・s の音が変わる理由と、聞き取りにくくなる理由
語尾は、直前の音に応じて3通りに変わる
語尾の音が3通りに分かれるのは、付け足す先の音に合わせるからです。合わせ方が2段階あるので3通りになります。まず①から見てみましょう。
bus の最後は /s/、watch の最後は /tʃ/ です。この6音(表①)の後では、-s は母音を伴う /ɪz/ になります。
need のように /t/・/d/ で終わる規則動詞では、-ed は /ɪd/ になります。カタカナなら「バスィズ」「ウォッチズ」「ニーディド」ですね。
母音が間にあることで音節が1つ増え、語尾を捉える手がかりも増えます。
①以外は、もっと単純です。語尾の喉の震えが、直前の音にそろいます。

実際に試すのが早いです。喉に手を当てて、次の2つを出し比べてください。カタカナの「ス」「ズ」ではなく、母音を足さない音で。
- /s/(蛇の音のように「スーー」)……喉は震えません
- /z/(虫の羽音のように「ズーー」)……喉が震えます
この震えが語尾を決めています。cat の最後の音 t は震えないので、語尾は /s/。dog の最後の音 g は震えるので、語尾は /z/ です。
まとめると、「①s の仲間と t・d は母音つき、それ以外は前の音に震えを合わせる」。喉の震えは体感の手がかりなので、迷ったら発音記号を確認しましょう。
予想する音とのずれ、破裂や声の震えの弱まりが、聞き取りにくさにつながる
聞き取りにくさの一因は、予想する音と実際の音のずれです。そこに、語末の破裂や声帯の振動が捉えにくいことも重なります。
語尾は短くて弱い部分です。そのうえカタカナで「ワークド」と覚えていると、耳は「ド」を待ちます。ところが実際に来るのは「ト」。待っていない音は、なかなか引っかかりません。
さらに、語末の /t/ は破裂が聞こえない発音になることがあります。息を止めたところで終わる音ですね(第5回でくわしく扱いました)。
有声の側も同じです。語末の /z/ や /d/ は、特に発話の終わりでは、声帯の振動が音の途中で止まることもあります。
たとえば worked です。「ワークト」寄りの音で、最後の t の破裂が聞こえないこともあります。「ed を発音していないように聞こえる」感覚は、ここから来ています。
dogs も同じで、語尾の /z/ は日本語の「ズ」と同じ響きとは限りません。「ズのつもりが、スに近く聞こえた」という違和感もここからです。
聞こえにくいときこそ、語尾の候補を知っておきましょう。特に -ed が「ト」で来ることがあると知っていると、聞くポイントが定まります。
単語から短い英文へ|ed・s の聞き取り練習
ここからは実際の音で確かめます。順番は、単語 → 音節 → 文の形 → 短文。音をじっくり観察してから、意味の判断に進みます。
単語で3種類を確認|cats・dogs・buses/worked・played・needed
まずは単語で3つのルールを耳に通します。早見表と同じ①→②→③の順。見るのは、語尾を付ける前の形(bus・need・cat・work・dog・play)の最後の音です。
① 母音を伴う語尾(イズ・イド)
buses
busの最後の音は s(s の仲間)→ 語尾は イズneeded
needの最後の音は d → 語尾は イド
② 声帯が震えない音の後(ス・ト)

cats
catの最後の音は t(震えない)→ 語尾は スworked
workの最後の音は k(震えない)→ 語尾は ト
③ 声帯が震える音の後(ズ・ド)

dogs
dogの最後の音は g(震える)→ 語尾は ズplayed
playの最後は母音 /eɪ/(震える)→ 語尾は ド
cats の語尾 -s は /s/ です。直前の /t/ と続くので「ツ」に近く聞こえますが、/ts/ に母音は入りません。
イドになるのは wanted や needed だけではありません。t・d で終わる規則動詞はすべてこのルールです。started、visited、decided。どれも「イド」ですね。
イズ・イドは音節が1つ増えるぶん、その母音も聞き取りの手がかりになります。ただし実際の聞き取りやすさは、話し方や前後の音でも変わるんですよね。
音節を確認|played は1音節、needed は2音節
イズ・イドの語尾は、音節が1つ増えます。母音を伴う語尾だからです。ス・トは短く、母音の手がかりがないぶん素通りしやすい語尾です。
音節は第3回と第8回でも扱いました。数えて比べてみましょう。
| 語 | 語尾を 付ける前 | 語尾を 付けた後 | 語尾 |
|---|---|---|---|
| play → played /pleɪ/ → /pleɪd/ | 1音節 | 1音節(変わらない) | ド |
| need → needed /niːd/ → /ˈniːdɪd/ | 1音節 | 2音節(増える) | イド |
| bus → buses /bʌs/ → /ˈbʌsɪz/ | 1音節 | 2音節(増える) | イズ |
コツはこうです。語尾を付ける前と比べて、音節が増えているかも確認しましょう。増えた感じがしなければ、ト・ド・ス・ズを疑う。いちいち数える必要はありません。
複数形と三単現は文の形で判断|two shops・she shops
-s の読み方は、複数形でも三単現でもまったく同じルールです。裏を返すと、音だけでは役割を区別できません。判断は文の形で。
語尾の音は直前の音で決まるだけで、その語が名詞か動詞かは関係ないからです。

聴き比べてみてください。
two shops
she shops
語尾はどちらも「ス」です。違うのは前に置かれた語だけ。two があれば数の話、she があれば動作の話ですね。
two calls(2回の電話)と he calls(彼は電話する)も同じ関係。決め手は、主語・冠詞・数詞といった周りの語なんです。
語尾の一音に判断を背負わせないこと。「語尾の音」と「文の形」をセットで使うと、意味は取りやすくなります。
短文で実践|初聴→予想→答え→再聴
最後は短い英文で、候補を知って待ち構え、文全体で確かめる流れをやってみます。
各セットとも、英文を見ずに音だけ聞いてください。予想してから答えを開き、最後にもう一度聞きます。

セット1:現在か、過去か
A
B
動詞の終わりは「クス」と「クト」のどちらに近いでしょう。A と B を聞き比べてみてください。
答えを見る
A が She works here.、B が She worked here. でした。
この2文には yesterday のような時を表す語がありません。つまり手がかりは語尾だけ。もう一度、語尾に集中して聞いてみてください。
セット2:1つか、2つ以上か
A
B
最後が「ツ」に近く聞こえるのは、A と B のどちらでしょう。
答えを見る
A が one night、B が two nights です。
night の最後の音は t なので、-s は「ス」。単語の練習でも触れたとおり、直前の t と続いて「ツ」に近く聞こえます。
ホテルの予約で「1泊のつもりが数泊だった」となりやすいのが、まさにここ。もっとも、two という数詞も手がかりです。もう一度、night の後ろに注意して聞いてみてください。
セット3:イドがあるか、ないか
A
B
動詞の語尾に「イド」が聞こえるのは、A と B のどちらでしょう。
答えを見る
A が They played outside.、B が We needed help. です。
played は「プレイド」で音節は増えません。needed は「ニーディド」で1つ増えます。同じ ed でも、聞こえ方の重さが違うんですよね。もう一度、played と needed の語尾に母音があるか確かめてみてください。
3セットで確かめたいのはここです。語尾は「最後の手がかり」であって、「唯一の手がかり」ではありません。
聞き取れなかったときは、文全体にも手がかりがないか確認しましょう。yesterday のような時を表す語、two のような数詞、主語の形。手がかりは語尾以外にもあります。
まとめ:語尾の候補を知り、文全体で確かめよう
最後に、語尾のルールと聞き取り方をおさらいします。
- ① イズ・イド — -s は s の仲間(6つの音)の後、-ed は t・d の後。音節が1つ増える(buses/needed)
- ② ス・ト — それ以外で、声帯が震えない音の後。母音の手がかりがないぶん素通りしやすい(cats/worked)

- ③ ズ・ド — それ以外で、声帯が震える音(母音を含む)の後(dogs/played)

- 判定の順番 — 上から①→②→③。-s と -ed は別々に当てはめる
- 音が同じときは文の形 —
two shopsとshe shopsは、主語・冠詞・数詞で判断する
原則は、たった1つでした。
語尾の読み方は、ed・s を付ける前の、最後の音で決まる。
これがあれば、表に載っていない単語でも見当がつきます。初めて見る規則動詞でも、原形の最後が /t/ とわかれば -ed は /ɪd/ です。
完璧に言い分けなくても、「語尾を付ける前の音に合わせる」と意識すれば十分です。今回の収穫は、「ト」や「ツ」で来る語尾を待ち構えられるようになったこと。完璧より、通じる。今回も変わらないスローガンです。
次回も、英語の音のつながりをもう少し掘っていく予定です。

関連動画
過去回もあわせてどうぞ:
- 【記事・第3回】英語が速く聞こえる正体|リエゾン・連結と gonna・wanna の意味(音節の入門編。語尾で音節が増える話の土台になります)
- 【記事・第5回】英語の t は実は7通り|フラップTで water がワラに聞こえる正体(
workedの語末 t が捉えにくい理由はこちら) - 【記事・第8回】カタカナ英語が抜けない正体|日本人英語3つの癖と通じる直し方(
isを「イズ」と読む話。今回の「s 自体の読み分け」と対になる回です) - 【記事・第10回】英語の弱形一覧29語|can・him・that が聞き取れない理由(小さく聞こえる語。今回は小さく聞こえる語尾でした)
書いている人
しっかりゆる英語
ブログ & YouTube
TOEIC 960の日本人。カナダでのワーホリなど英語を「使う」環境も経験しつつ、いまだに聞き取れない瞬間がある学習者目線の書き手です。「知ってると全然違う」発音・リスニングのしくみを、ゆるく発信しています。
モットーは「完璧より、通じる」
このブログについて詳しく →